塗装の基礎
外壁塗装の流れ — 着工から足場解体までの工程を解説
この記事は一次情報(官公庁・法令・メーカー公式情報)を確認のうえ作成していますが、専門家による監修は現在準備中です。監修体制については監修者についてのページをご確認ください。
この記事のポイント
- 外壁塗装は、足場設置→高圧洗浄→養生→下地補修→下塗り・中塗り・上塗り→点検→足場解体、という順番で進むのが基本
- それぞれの工程には「なぜその順番・その作業が必要か」という理由がある
- 具体的な工期(日数)は建物の規模・劣化状況・天候によって変わるため、本記事では扱わない
- 塗料には気温などの施工条件があり、悪天候が続くと工程が計画通りに進まないことがある
- 各工程は、見積書に記載される項目とおおむね対応している
外壁塗装の流れ — 着工から足場解体までの工程を解説
この記事の要点
- 外壁塗装は、足場設置→高圧洗浄→養生→下地補修→下塗り・中塗り・上塗り→点検→足場解体、という順番で進むのが基本です。
- それぞれの工程には「なぜその順番・その作業が必要か」という理由があります。
- 具体的な工期(日数)は建物の規模・劣化状況・天候によって変わるため、本記事では扱いません。
- 塗料には気温などの施工条件があり、悪天候が続くと工程が計画通りに進まないことがあります。
- 各工程は、見積書に記載される項目とおおむね対応しています。
外壁塗装工事の全体的な流れ
外壁塗装がどんな作業の積み重ねで出来上がっているのかを知っておくと、見積書や工程表の内容を理解しやすくなり、工事中に「今どの段階なのか」も把握しやすくなります。一般的な外壁塗装工事は、次のような順番で進みます。
- 足場設置
- 高圧洗浄
- 養生
- 下地補修
- 下塗り
- 中塗り
- 上塗り
- 点検
- 足場解体
以下、それぞれの工程で「何をするか」「なぜ必要か」を見ていきます。あわせて、見積書の中でどの項目に対応するかも紹介します。見積書全体の読み方は見積書の読み方 — 項目別に見るべきポイントで項目ごとに詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
1. 足場設置
工事の初日に、建物の周囲に仮設の足場を組み立てます。足場は、高い場所で作業する職人の安全を確保するとともに、外壁の隅々まで無理な姿勢にならずに手が届く状態をつくり、仕上がりを安定させるためのものです。足場を使わずにはしごや脚立だけで高所の壁を塗ろうとすると、作業員の墜落・転落のリスクが高まるだけでなく、手が届く範囲が限られるため仕上がりにムラが出やすくなります。見積書では「仮設足場費」として計上されるのが基本です。足場がなぜ必要か、費用としてどう考えればよいかは足場の役割と費用の考え方で詳しく解説しています。
2. 高圧洗浄
足場が組み上がったら、外壁に付着した汚れ・カビ・コケ・古い塗膜が粉状になったもの(チョーキング)などを、高圧の水で洗い流します。この工程を省略したり簡略化したりすると、古い汚れや劣化した塗膜の上から新しい塗料を塗ることになり、密着不良につながって、想定より早く塗膜が劣化する原因になり得ます。見積書では「高圧洗浄費」として計上されます。洗浄後は、乾燥のためにある程度の時間を置いてから次の工程に進みます。
3. 養生
窓・玄関・植栽・隣家との境界・駐車中の車などに塗料が付着しないよう、ビニールシートやテープで保護する作業です。塗装する面積が広いほど養生の手間も増えます。養生が不十分だと、塗料の飛散による近隣トラブルにつながることもあります。見積書では「養生費」として独立した項目になっているかを確認しましょう。
4. 下地補修
高圧洗浄で洗い流したあと、外壁に生じているひび割れ(クラック)の補修、コーキング(シーリング)の打ち替え・増し打ち、サイディングの反り・浮きの補修などを行います。下地の状態を整えないまま塗装すると、せっかくの新しい塗膜も早期に剥がれたりひび割れたりする原因になり得ます。建物の劣化状態によって必要な補修範囲が大きく変わるため、見積書の中でも金額差が出やすい項目です。外壁材ごとの劣化の出方は外壁材別の劣化と塗り替え時期の考え方で解説しています。
5〜7. 下塗り・中塗り・上塗り
下地の補修が終わったら、いよいよ塗装工程に入ります。多くの場合、下塗り(下地と上塗り塗料の密着を良くする工程)・中塗り・上塗りという3回塗りが基本とされています。それぞれの工程の間には乾燥時間が必要で、乾燥が不十分なまま次の工程に進むと、塗膜の性能が十分に発揮されないことがあります。回数が減らされていないかは、見積書の塗料代・塗装工事費の項目で確認したいポイントの一つです。使われる塗料のグレード(シリコン・ラジカル・フッ素・無機など)によって特徴や期待耐用年数が異なる点は塗料グレードの違いで解説しています。
8. 点検
上塗りが終わり塗膜が乾燥したら、施工会社が仕上がりを点検します。塗り残しやムラがないか、雨樋・軒天・破風板など付帯部の仕上がりも含めて確認する工程です。気になる箇所があれば、足場を解体する前にこの段階で伝えておくと、対応してもらいやすくなります。
9. 足場解体
点検が終わったら、足場を解体して工事完了となります。足場を解体する前に、自分の目でも外観を確認しておくと、後々の認識違いを防ぎやすくなります。
工期についての注意 — 天候によって変わることがある
それぞれの塗料には、性能を発揮する塗膜を形成するための施工条件が定められています。たとえば関西ペイントの上塗り塗料「アレスアクアグロス」の製品説明書には、「性能を発揮する塗膜を形成するのに必要な最低造膜温度があるため、5℃以下での使用は避けて下さい」と明記されています(出典: 関西ペイント公式製品説明書)。施工条件の基準は塗料によって異なりますが、このように塗装に適さない気温・天候の日には工程を進められないことがあり、それが工期に影響します。
工期そのものの具体的な日数は、建物の規模・劣化状況・天候によって変わるため、この記事では扱っていません。契約前に見積書や工程表で、着工日・完了予定日の目安が示されているかを確認しておくことをおすすめします。工期の記載がない見積書の注意点は見積書の読み方でも触れています。
まとめ
外壁塗装は、足場設置・高圧洗浄・養生・下地補修・下塗り〜上塗り・点検・足場解体という工程を順番に進めていく工事です。それぞれの工程には省略できない理由があり、見積書の項目ともおおむね対応しています。見積書の読み方は見積書の読み方、お手元の見積書の内容確認は見積書チェックをあわせてご利用ください。工事を自分で行うか業者に依頼するか迷う場合は外壁塗装はDIYできる? 業者に頼むべき範囲の見極め方も参考にしてください。
よくある質問
外壁塗装はどんな順番で工事が進みますか?
一般的には、足場設置→高圧洗浄→養生→下地補修→下塗り・中塗り・上塗り→点検→足場解体、という順番で進みます。それぞれの工程には省略できない理由があります。
足場はいつ組んでいつ外すのですか?
工事の初日に組み立て、最後の点検が終わったあとに解体するのが基本です。足場の役割や費用の考え方は<a href="/column/hiyou/ashiba-hiyou-yakuwari/">足場の役割と費用の考え方</a>で解説しています。
雨の日は工事が止まりますか?
塗料には性能を発揮するための気温などの施工条件があり、条件に合わない日には作業を進められないことがあります。天候によって工程が順延される可能性がある点は理解しておくとよいでしょう。
下塗り・中塗り・上塗りはなぜ3回も塗るのですか?
1回だけの塗装では塗膜の厚みや密着が不十分になりやすいため、下地との密着を高める下塗り、色や膜厚を安定させる中塗り、仕上げの上塗りという役割分担で3回塗るのが基本とされています。回数が減らされていないかは見積書で確認したいポイントです。
見積書のどの項目がこの記事の工程に対応しますか?
足場費・高圧洗浄費・養生費・下地補修費・塗料代/塗装工事費などが、この記事で紹介した工程とおおむね対応しています。項目ごとの詳しい確認ポイントは<a href="/column/hiyou/mitsumorisho-yomikata/">見積書の読み方</a>、お手元の見積書の確認は<a href="/check/">見積書チェック</a>をご利用ください。
出典
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