塗り替え時期を見極める
外壁材別の劣化と塗り替え時期の考え方 — サイディング・モルタル・金属系
この記事は一次情報(官公庁・法令・メーカー公式情報)を確認のうえ作成していますが、専門家による監修は現在準備中です。監修体制については監修者についてのページをご確認ください。
この記事のポイント
- 外壁材(窯業系サイディング・モルタル・金属系)によって、劣化の出方や確認したいサインが異なる
- 窯業系サイディングは表面の変褪色・チョーキング、本体の亀裂・反り、シーリングのやせ・剥離という3系統のサインで劣化を確認する(ケイミュー公式)
- モルタル外壁のひび割れは、幅や構法によって対応の目安が異なる(日本住宅モルタル外壁協議会公式)
- 金属系サイディングは、著しい変色・褪色や白亜化が目立つ状態が塗り替え時期の目安とされる(ニチハ公式)
- シーリング(目地)はどの外壁材でも劣化しやすい部位で、やせ・剥離・亀裂がないか定期的な点検が必要
外壁材別の劣化と塗り替え時期の考え方 — サイディング・モルタル・金属系
この記事の要点
- 外壁材(窯業系サイディング・モルタル・金属系)によって、劣化の出方や確認したいサインが異なります。
- 窯業系サイディングは、表面の変褪色・チョーキング、本体の亀裂・反り、シーリングのやせ・剥離という3系統のサインで劣化を確認します(ケイミュー公式)。
- モルタル外壁のひび割れは、幅や下地の構法によって対応の目安が異なります(日本住宅モルタル外壁協議会公式)。
- 金属系サイディングは、著しい変色・褪色や白亜化が目立つ状態が塗り替え時期の目安とされています(ニチハ公式)。
- シーリング(目地)はどの外壁材でも劣化しやすい部位で、やせ・剥離・亀裂がないか定期的な点検が必要です。
外壁材によって「見るべきサイン」が違う
外壁の塗り替え時期は、年数の目安だけでなく実際の劣化サインを確認することが大切だという考え方は外壁塗装は何年で塗り替える?でも紹介しました。ここでは一歩進んで、外壁材の種類(窯業系サイディング・モルタル・金属系)によって、劣化の出方や確認すべきサインがどう異なるかを見ていきます。ご自宅の外壁材が分からない場合は、新築時の図面や仕様書、施工した工務店への確認をおすすめします。
窯業系サイディング — 3系統のサインで確認する
窯業系サイディングは、セメント質と繊維質を主原料とした板状の外壁材で、現在の戸建て住宅で広く使われています。大手メーカーであるケイミューの公式資料では、劣化のサインを次の3系統に整理しています。
- サイディング表面の劣化: 変褪色(チョーキング)、塗膜亀裂、落ちなくなった汚れ、カビ・藻など
- シーリングの劣化: やせ、剥離、亀裂など
- サイディング本体の劣化: 亀裂・割れ・欠け、反り・うねりなど
同資料では、「白化、変褪色、剥離などが目立つようになったときが塗り替え時期の目安」とされており、あわせて「変褪色の程度や汚れの目立ちは、サイディングの種類や、色調(塗料)、建物の立地条件や形状により異なります」とも説明されています。点検の目安としては、日常点検を1年に1回程度、専門業者による定期点検を5年に1回程度とすることが案内されています(出典: ケイミュー公式資料)。年数で一律に判断するのではなく、この3系統のサインを実際に確認することが基本になります。
モルタル外壁 — ひび割れの幅と構法で対応が変わる
モルタル外壁は、セメント・砂・水を練り合わせた塗り壁で、経年によるひび割れ(クラック)が代表的な劣化サインです。日本住宅モルタル外壁協議会の公式資料によると、ひび割れは次のように整理されています。
- 0.3mm程度までの細いひび割れは「ヘアクラック」と呼ばれ、髪の毛のように見えることが名前の由来です。
- 幅0.1mm以下のひび割れは、特段の処置を要しないとされています。
- 幅0.1mmを超えるひび割れは、下地の構法によって対応が異なり、単層下地通気構法では幅0.3mm程度以下で長さが短ければ大きな問題に至りにくいとされる一方、下地直張り構法では幅0.2mmを超えるひび割れは塞ぐことが推奨されています。
同資料は、単独で生じる微細なひび割れは放置して問題ないことが多い一方、細いひび割れでも複数本が集中していたり、浮きや変色を伴っていたりする場合は、下地や構造体になんらかの不具合が生じている可能性があるため、専門家による点検を推奨しています。
また、チョーキング(触ると白い粉が付く現象)についても同協議会が解説しており、チョーキング自体は塗膜劣化のサインですが、「モルタル外壁であること」「ひび割れがないこと」「通気構法であること」などの条件次第では、防汚作用として機能し、しばらく様子を見ても問題ない場合もあるとされています。ただし、この判断は専門家によるものが必要とされており、自己判断で放置し続けることは推奨されていません(出典: 日本住宅モルタル外壁協議会公式サイト)。
金属系サイディング — 錆びにくくても塗装は劣化する
ガルバリウム鋼板などを使った金属系サイディングは、金属素材そのものが錆びにくい製品が主流になっていますが、素材が錆びにくいことと、表面の塗装が劣化しないことは別の話です。大手メーカーであるニチハの公式資料では、「塗り替えは塗装表面が著しい変色・褪色や白亜化(チョーキング)などが目立つ状態が塗り替え時期の目安」と説明されています(出典: ニチハ公式サイト)。窯業系サイディングと同様、日常点検・定期点検を行い、外壁材本体のへこみ・変形・こすれ傷や、シーリングの剥離・亀裂・傷みが見られた場合は早めの補修が推奨されています。
シーリング(目地)はどの外壁材でも要注意
窯業系サイディングのパネルの継ぎ目や、window周りなどに使われるシーリング材(コーキング)は、外壁材の種類を問わず劣化が先行しやすい部位です。ケイミューの資料でも「シーリングは、日々の家の動きによる伸縮と温度変化や紫外線等の自然条件により劣化しますので、定期的なメンテナンスが必要になります」と説明されており、やせ・剥離・亀裂といったサインが出ていないかを、外壁本体の点検とあわせて確認することが基本です。シーリングの具体的な寿命年数については、確認できる公式な出典が限られていたため、本記事では踏み込んだ数値には触れません。気になる場合は、点検を依頼する業者に直接確認することをおすすめします。
まとめ
外壁材の種類によって、劣化の出方も確認すべきサインも異なります。窯業系サイディングは表面・本体・シーリングの3系統、モルタルはひび割れの幅と構法、金属系は塗装面の変色や白亜化、という具合に、それぞれの特徴を踏まえて点検することが、適切な塗り替え時期の判断につながります。年数の目安とあわせた考え方は外壁塗装は何年で塗り替える?、代表的な劣化サインの見分け方は外壁の劣化サイン7つで解説しています。費用の目安は相場計算機でご確認いただけます。
よくある質問
外壁材によって塗り替え時期の見方は変わりますか?
変わります。窯業系サイディング・モルタル・金属系サイディングでは、劣化の出方や確認すべきサインが異なるため、お使いの外壁材に応じたチェックポイントを知っておくことが大切です。
窯業系サイディングはどんなサインで劣化を確認しますか?
ケイミューの公式資料では、サイディング表面の変褪色(チョーキング)・塗膜亀裂・汚れ・カビ・藻、シーリングのやせ・剥離・亀裂、サイディング本体の亀裂・割れ・欠け・反り・うねりという3系統のサインが紹介されています。白化や変褪色、剥離が目立つようになった状態が塗り替え時期の目安とされています。
モルタル外壁のひび割れはどう見ればいいですか?
日本住宅モルタル外壁協議会の資料によると、0.3mm程度までの細いひび割れは「ヘアクラック」と呼ばれ、幅0.1mm以下は特段の処置を要しないとされる一方、幅や下地の構法によって対応の目安が異なります。複数本が集中している場合や、浮き・変色を伴う場合は専門家への相談が推奨されています。
金属系サイディングは塗り替えが不要と聞きましたが本当ですか?
ガルバリウム鋼板など錆びにくい素材が使われることが多いですが、塗装面が経年劣化しないわけではありません。ニチハの公式資料では、塗装表面の著しい変色・褪色や白亜化(チョーキング)が目立つ状態が塗り替え時期の目安とされています。
シーリング(目地)はどのくらいの頻度で確認すればいいですか?
具体的な年数の目安は公式資料で確認できなかったため本記事では扱いませんが、やせ・剥離・亀裂といったサインが出ていないかを、外壁本体の点検とあわせて定期的に確認することが大切です。
出典
あわせて読みたい