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外壁塗装の相場はなぜ値上がりしている? 塗料メーカーの価格改定(2026年)から見る背景

この記事は、官公庁・法令・メーカー公式情報などの一次情報と出典を確認したうえで、塗装相場ナビ編集部が作成・更新しています。編集方針については運営ポリシーをご覧ください。

この記事のポイント

  • 日本ペイントは2026年6月1日出荷分より、溶剤系塗料25〜35%・水性塗料20〜30%の価格改定を実施(2026年5月13日発表)
  • 関西ペイントも2026年6月15日出荷分より、溶剤系20〜35%・水性15〜30%・粉体系15〜25%の価格改定を発表(2026年5月29日発表)
  • 両社とも、中東情勢の不安定化による原油・原材料価格および物流費の高騰を理由に挙げている
  • 当サイトで紹介している坪数別の相場データは、これらの価格改定より前の時期に集計されたものを含むため、今後の見積もりでは記載の相場より高くなる可能性がある
  • 値上がり局面では、複数社の見積もりを早めに取り、内訳を比較する基本が一層重要になる
木製の台の上に置かれた2本の塗装用ローラー(イメージ)

※画像はイメージです(写真素材: Pexels)

この記事の要点

  • 日本ペイントは2026年6月1日出荷分より、溶剤系塗料25〜35%・水性塗料20〜30%の価格改定を実施します(2026年5月13日発表)。
  • 関西ペイントも2026年6月15日出荷分より、溶剤系20〜35%・水性15〜30%・粉体系15〜25%の価格改定を発表しています(2026年5月29日発表)。
  • 両社とも、中東情勢の不安定化による原油・原材料価格および物流費の高騰を理由に挙げています。
  • 当サイトで紹介している坪数別の相場データは、これらの価格改定より前の時期に集計されたものを含むため、今後の見積もりでは記載の相場より高くなる可能性があります。
  • 値上がり局面では、複数社の見積もりを早めに取り、内訳を比較する基本が一層重要になります。

「外壁塗装の相場が上がっている」は本当か

外壁塗装を検討していると、「最近は値上がりしているらしい」という話を業者やネット記事で見かけることがあると思います。当サイトでも坪数別の相場データを紹介していますが、「この金額は今も変わらないのか」が気になる方も多いはずです。

結論から言うと、主要な塗料メーカーが2026年に相次いで価格改定(値上げ)を発表しており、値上がりの動きは実際に起きています。この記事では、公式に発表されている価格改定のお知らせをもとに、何が・いつ・どれくらい値上がりしているのか、その背景、そして検討中の方がどう受け止めればよいかを整理します。

まず先に、現時点での費用の目安を知りたい方は外壁塗装の相場を坪数別に解説相場シミュレーターをご覧ください。以下では、その相場が今後どう動きうるかという「背景」を解説します。

2026年に発表された、2つの価格改定

外壁塗装で使われる塗料の大手メーカーのうち、日本ペイントと関西ペイントが、2026年に入って製品価格の改定を公式に発表しています。いずれも各社の公式ニュースページで確認できる内容です。

日本ペイント: 2026年6月1日出荷分より最大35%値上げ

日本ペイント株式会社は2026年5月13日、「中東情勢に伴う当社製品の価格改定について」を公式に発表しました。要点は次のとおりです(出典: 日本ペイント公式発表)。

  • 対象: 塗料類全般・直送運賃
  • 実施時期: 2026年6月1日(月)出荷分より(既受注分も対象)
  • 値上げ率: 溶剤系塗料 25〜35%、水性塗料 20〜30%
  • シンナー製品: 75%値上げが2026年3月19日にすでに実施済み

発表文では、「原油価格や物流動向、各種原材料の調達環境が不安定なことに加え、塗料製品の原材料価格および調達物流費用の急騰が継続している」ことが理由として挙げられています。なお、原材料高騰の状況によっては、案内されている改定率をさらに上回る製品が出る可能性がある旨も記載されています。

関西ペイント: 2026年6月15日出荷分より最大35%値上げ

関西ペイント株式会社も2026年5月29日、「中東情勢を背景とした当社製品の価格改定に関するご案内」を発表しました(出典: 関西ペイント公式発表)。

  • 対象: 塗料製品全般(溶剤系・水性・粉体系)
  • 実施時期: 2026年6月15日(月)出荷分より
  • 値上げ率: 溶剤系塗料 20〜35%、水性塗料 15〜30%、粉体系塗料 15〜25%
  • シンナー製品: 50%以上の値上げが2026年4月2日にすでに案内済み

理由についても、「中東地域における緊張の高まりを背景に、原油・石油化学製品をはじめとする原材料市場や、国際物流を取り巻く環境は依然として極めて不安定な状況が続いている」とし、自社の企業努力だけでは吸収しきれない状況にあると説明しています。

日本ペイントと関西ペイントの2026年価格改定の値上げ率比較。日本ペイント(2026年6月1日〜)は溶剤系25〜35%・水性20〜30%、関西ペイント(2026年6月15日〜)は溶剤系20〜35%・水性15〜30%・粉体系15〜25%

2社に共通しているのは、値上げ幅がおおむね2割から3割台という大きな水準であること、そして理由として同じく「中東情勢」を挙げている点です。1社だけの動きではなく、業界に共通する要因が背景にあることがうかがえます。

なぜ値上がりしているのか — 原油・原材料・物流費の高騰

塗料は、樹脂・顔料・溶剤など、多くが石油化学製品を原料としています。両社の発表文が共通して挙げているのは、中東情勢の不安定化に伴う次のような要因です。

  • 原油価格の上昇: 塗料の主原料である石油化学製品(樹脂・溶剤など)のコストに直結します。
  • 原材料市場全体の不安定化: 特定の原料だけでなく、調達環境全体が不安定になっていると説明されています。
  • 国際物流費の高騰: 原材料の輸入や製品の配送にかかる費用も上昇しているとされています。

シンナー製品(塗料の希釈・洗浄に使う溶剤)は、両社とも本体の塗料より一足早く、2026年3月・4月の時点でより大きな値上げ(日本ペイント75%、関西ペイント50%以上)がすでに実施されています。これは、シンナーが原油由来の成分により依存した製品であるためと考えられます。

この値上がりは、実際の見積もりにどう影響する?

ここまでは塗料メーカーの「製品価格」の話です。実際に依頼する外壁塗装工事の見積もり金額は、塗料代だけでなく、足場・高圧洗浄・下地補修・人件費・諸経費など複数の要素で構成されています(内訳の考え方は外壁塗装の費用の内訳はどうなっている?で解説しています)。そのため、塗料代が仮に25〜35%上がったとしても、工事総額がそのまま同じ率で上がるとは限りません

とはいえ、塗料代は内訳の中でも一定の割合を占める項目であり、値上がりの方向に働く要因であることは間違いありません。当サイトで紹介している坪数別の相場データは、ヌリカエ公式データをもとにしたもので、集計対象期間は2023年〜2025年ごろの成約データが中心です。つまり、今回(2026年5〜6月)の価格改定より前の時期の成約データを含んでいるため、今後新しく集計されるデータでは、現在紹介している金額レンジより高くなる可能性があります。正確な金額は、必ず現時点で複数社から取った見積もりで確認してください。

値上がり局面でどう判断すればいいか

価格が上昇傾向にあるからといって、焦って契約を急ぐ必要はありません。むしろ、こうした局面では次のような基本を丁寧に押さえることが、これまで以上に大切になります。

  1. 複数社から見積もりを取り、内訳で比較する: 総額だけでなく、塗料代・足場代・諸経費などの内訳を比較しましょう。詳しくは見積書の読み方をご覧ください。
  2. 「値上がり前に今すぐ契約を」というトークには注意する: 値上がりの動き自体は事実ですが、それを理由に即決を迫る営業トークには注意が必要です。焦らず複数社を比較する時間を確保しましょう。
  3. 使える助成金・補助金も確認する: 自治体によっては外壁塗装が対象になる制度があります。外壁塗装の助成金・補助金の探し方助成金DBもあわせてご確認ください。
  4. 塗料グレードは初期費用だけでなく長期的な視点で選ぶ: 費用を抑える他の考え方は外壁塗装の費用を抑える方法で解説しています。

まとめ

  • 日本ペイント・関西ペイントの2社が、2026年5月に相次いで塗料製品の価格改定(値上げ)を公式発表している
  • 値上げ率はいずれも溶剤系20〜35%程度、水性15〜30%程度と大きな水準
  • 理由として両社とも、中東情勢を背景とした原油・原材料・国際物流費の高騰を挙げている
  • 当サイトの坪数別相場データは、この価格改定より前の集計データを含むため、今後は記載の金額より上振れする可能性がある
  • 値上がり局面でも焦って即決せず、複数社の見積もりを内訳で比較する基本を大切にしたい

正確な費用の目安を知りたい場合は相場シミュレーター費用相場データベース、内訳の考え方は外壁塗装の費用の内訳はどうなっている?をあわせてご確認ください。

よくある質問

外壁塗装の相場は今、値上がりしているのですか?

主要な塗料メーカー2社が2026年に価格改定を発表しています。日本ペイントは2026年6月1日出荷分より溶剤系塗料25〜35%・水性塗料20〜30%、関西ペイントは2026年6月15日出荷分より溶剤系20〜35%・水性15〜30%の値上げです(いずれも各社公式発表)。塗料代は総額の一部であるため、総額がそのまま同じ率で上がるとは限りませんが、上昇要因であることは確かです。

なぜ塗料の価格が上がっているのですか?

両社とも、中東情勢の不安定化を背景とした原油価格・石油化学製品などの原材料価格、および国際物流費の高騰を理由に挙げています(各社公式発表より)。シンナー製品はすでに2026年3月・4月時点でより大きな値上げ(日本ペイント75%、関西ペイント50%以上)が実施済みです。

このサイトで紹介している相場は、もう古い数字なのですか?

当サイトの坪数別相場データは、2025年12月〜2026年3月ごろに更新された集計データをもとにしています。今回の価格改定(2026年5〜6月発表)より前の時期を含むため、今後新たに集計されるデータでは、金額のレンジが現在の表示より上振れする可能性があります。正確な金額は、必ず現時点の見積もりで確認してください。

値上がりする前に急いで契約したほうがいいですか?

焦って即決することはおすすめしません。値上がり局面であることを理由に契約を急かす業者トークには注意が必要です。検討を進めている場合は、早めに複数社から見積もりを取り、内訳を比較したうえで判断することをおすすめします。

塗料代以外に値上がりしている費用はありますか?

本記事で確認できたのは塗料メーカーの製品価格改定です。人件費や物流費など、塗料代以外の内訳項目についても一般的に上昇傾向にあるといわれていますが、当サイトで出典を確認できた具体的な数値は塗料メーカーの価格改定のみです。人件費等の相場は本記事では扱いません。

出典

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