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外壁塗装・屋根塗装の色見本の種類と使い方 — メーカー色見本帳・日塗工・カラーシミュレーションの違い

この記事は、官公庁・法令・メーカー公式情報などの一次情報と出典を確認したうえで、塗装相場ナビ編集部が作成・更新しています。編集方針については運営ポリシーをご覧ください。

この記事のポイント

  • 外壁塗装の色見本には、塗料メーカーの色見本帳・日塗工(日本塗料工業会)の塗料用標準色見本帳・カラーシミュレーションの主に3種類がある
  • 日塗工の色見本帳は、メーカーを問わず色票番号で色を伝えられる業界共通ツールで、2024年P版は600色(新色13色含む)を収録している(出典: 日本塗料工業会公式サイト)
  • カラーシミュレーションはSK化研や日本ペイントなど各社が公式に提供しており、建物の形状や写真から塗装後のイメージを確認できるが、画面上の色と実際の塗料の色は異なる場合がある
  • 色見本の小さな一片と、実際に外壁全体に塗った仕上がりでは色の印象が変わって見えることがある(面積効果)
  • 色見本を確認するときは、できるだけ大きいサンプルを、屋外の自然光の下で、艶の有無もあわせて確認するのがおすすめ
  • 屋根の遮熱塗料は色によって日射反射率が変わり、日本ペイント「サーモアイSi」ではクールホワイト91.0%・クールブラック28.4%と公表されている(出典: 日本ペイント公式サイト)
外壁塗装の色見本帳を見比べる手元(イメージ)

※画像はイメージです(写真素材: Pexels)

この記事の要点

  • 外壁塗装の色見本には、塗料メーカーの色見本帳・日塗工(日本塗料工業会)の塗料用標準色見本帳・カラーシミュレーションの主に3種類があります。
  • 日塗工の色見本帳は、メーカーを問わず色票番号で色を伝えられる業界共通ツールで、2024年P版は600色(新色13色含む)を収録しています(出典: 日本塗料工業会公式サイト)。
  • カラーシミュレーションはSK化研や日本ペイントなど各社が公式に提供しており、建物の形状や写真から塗装後のイメージを確認できますが、画面上の色と実際の塗料の色は異なる場合があります。
  • 色見本の小さな一片と、実際に外壁全体に塗った仕上がりでは、色の印象が変わって見えることがあります(面積効果)。
  • 色見本を確認するときは、できるだけ大きいサンプルを、屋外の自然光の下で、艶の有無もあわせて確認するのがおすすめです。

外壁塗装の「色見本」には3つの種類がある

外壁塗装の色を検討していると、「色見本」という言葉でも、実はいくつか違うものを指していることに気づきます。大きく分けると、次の3種類です。

  1. 塗料メーカーの色見本帳(カタログ): 日本ペイント・SK化研・関西ペイントなど、塗料メーカー各社が自社製品向けに発行しているカラーカタログです。
  2. 日塗工(日本塗料工業会)の塗料用標準色見本帳: メーカーを問わず使える業界共通の色見本帳です。
  3. カラーシミュレーション: パソコンやスマートフォンの画面上で、塗装後の建物のイメージを確認できるデジタルツールです。
外壁塗装の色見本3種類の比較図。メーカーの色見本帳(カタログ)、日塗工の塗料用標準色見本帳(業界共通・色票番号でメーカー横断)、カラーシミュレーション(画面上でイメージ確認・実際の色とは異なる場合がある)

それぞれ何のために使うツールなのか、詳しく見ていきましょう。

① 塗料メーカーの色見本帳(カタログ)

日本ペイント・SK化研・関西ペイントといった塗料メーカーは、自社が販売する塗料の色を紹介するカタログや色見本帳を公式に発行しています。実際に検討している塗料の商品そのものの色を確認できる点がメリットです。一方で、色の名称や収録されている色数、色の刻み方はメーカーごとに独自の体系になっているため、メーカーが違う色見本帳同士を単純に比較しにくいという面もあります。

② 日塗工(日本塗料工業会)の塗料用標準色見本帳

日本塗料工業会(JPMA)が発行している「塗料用標準色見本帳」は、業界では「日塗工(にっとこう)」の通称でよく呼ばれ、メーカーを問わず使える共通の色見本帳として広く使われています。1954年に第1版が発行されて以来版を重ねており、最新の2024年P版は600色(新色13色を含む)を収録しています(出典: 日本塗料工業会公式サイト)。ポケット版のサイズは215mm×50mm×厚み約24mm、チップサイズは50mm×14mmで、価格は税込3,960円です(出典: 日本塗料工業会公式サイト)。

日塗工の色見本帳の大きな特徴は、色票番号だけで、メーカーの異なる建築関係者の間でも正確に色を伝達できる点です(出典: 日本塗料工業会公式サイト)。塗装業者や設計者との打ち合わせで「この色番号でお願いします」と伝えられるのは、この共通規格があるからです。日本塗料工業会は「ペイントカラー検索システム」というウェブツールも公開しており、複数の色見本帳に登録された色票をマンセル値や色票番号から検索し、見本帳間の近似色を探すことができます。ただし、このシステムは色を再現することを目的としたものではなく、画面表示は実際の色とは異なる、と案内されている点には注意が必要です(出典: 日本塗料工業会公式サイト)。

③ カラーシミュレーション

カラーシミュレーションは、パソコンやスマートフォンの画面上で、外壁を塗装した後の建物のイメージを確認できるデジタルツールです。塗料メーカー各社が公式に提供しており、たとえばSK化研は戸建住宅・集合住宅・工場など複数の建物サンプルを選んで塗装イメージを確認できる「住宅塗り替えシミュレーション」を、日本ペイントは住宅の形状や理想の外観イメージ、好みの色系統から配色を提案する「PERFECT Color Design」を公式サイトで公開しています(出典: SK化研公式サイト、日本ペイント公式サイト)。

カラーシミュレーションは、色の組み合わせ全体のバランスを事前にイメージしやすいという利点がありますが、画面上の色はモニターの発色などによって実際の塗料の色と異なって見える場合があります。最終的な色決定は、紙や塗り板の色見本とあわせて確認することをおすすめします。

屋根塗装の色見本 — 外壁と違う注意点

ここまでは外壁の色見本について見てきましたが、「外装」の色見本を探している場合、屋根や雨どい・軒天といった付帯部も含めて検討していることが多いはずです。屋根用の塗料についても、日本ペイントやSK化研など塗料メーカー各社が公式に色見本(カタログ)を発行しており、基本的な考え方は外壁用の色見本帳と同じです。

屋根塗装で外壁と違う注意点は、遮熱塗料を選ぶ場合、色によって日射反射率が変わることです。日本ペイントの遮熱塗料「サーモアイSi」の公式サイトでは、色ごとの全日射反射率と近赤外反射率が公開されています。たとえば次のような差があります。

色名 全日射反射率 近赤外反射率
クールホワイト 91.0% 87.8%
クールライトグレー 54.0% 77.3%
クールブラック 28.4% 61.0%

(出典: 日本ペイント公式サイト「サーモアイSi」色バリエーションページ、2026-08-31確認)

このように、同じ遮熱塗料の製品内でも、明るい色ほど全日射反射率が高く、暗い色ほど低くなる傾向が見て取れます。

SK化研の遮熱塗料「クールタイト」シリーズでも、公式サイトで色ごとの遮熱性能の違いを案内していますが、こちらは日本ペイントのようなパーセンテージの一覧ではなく、「遮熱グレード」という段階表示で確認する形式です。同社の公式サイトには次のような説明があります。

「同じ色で比較した場合、クールタイトシリーズは、一般屋根用塗料よりも遮熱性能に優れています(日射反射率が高い)。ただし、明度が低い色ほど日射反射率の差が大きく、明度が高くなるほど差が小さくなりますので、色選びの際には注意が必要です。」

(出典: エスケー化研公式サイト「遮熱塗料でCOOLリフォーム」遮熱性能についてのページ)

つまり、日本ペイントは具体的な数値、SK化研は遮熱グレードという段階表示と、メーカーによって日射反射率の開示のしかたが異なります。遮熱塗料を色で比較検討する際は、同じメーカー・同じ製品内で色を見比べる、あるいは開示されている指標の種類(パーセンテージかグレードか)をそろえて見る必要がある点は意識しておきたいところです。なおSK化研は、日射反射率は下地の状態や施工環境、塗装仕様によって多少の差を生じる、ともあわせて案内しています(出典: エスケー化研公式サイト)。

もうひとつ、屋根は外壁に比べて日常的に近くで見る機会が少なく、劣化や汚れに気づきにくい部位でもあります。色見本を確認する際は、色見本帳の小さなチップだけで判断するのではなく、可能であれば実際に近いスレート屋根・金属屋根などの屋根材に塗装した施工例やサンプルを業者に見せてもらうと、仕上がりのイメージのギャップを減らしやすいでしょう。

色見本帳はどこで手に入る?

色見本帳の入手方法も、種類によって少し異なります。

日塗工の塗料用標準色見本帳は、日本塗料工業会(JPMA)の公式サイトから購入できます。ポケット版は税込3,960円で案内されています(出典: 日本塗料工業会公式サイト)。

メーカーの色見本帳は、塗装を依頼している(または検討中の)業者を通じて借りられることが多いですが、メーカーが公式サイトで直接申し込みを受け付けている場合もあります。たとえば日本ペイントは、公式サイトの申し込みフォームから色見本帳セット一式を無料で郵送しており、申し込みはお一人様1セット限りと案内されています(出典: 日本ペイント公式サイト「建築用塗料色見本帳のご案内」、2026-08-31確認)。まずは検討している塗料メーカーの公式サイトで、色見本帳の入手方法が案内されているか確認してみるとよいでしょう。

色見本と実際の外壁で印象が変わる理由(面積効果)

色見本で「ちょうどいい」と感じた色でも、実際に外壁全体という広い面積に塗ると、印象が変わって見えることがあります。この現象は「面積効果」と呼ばれます。神奈川県箱根町が公表している景観色彩ガイドラインでは、次のように説明されています。

「色彩が与える印象は面積の大小により変化します。一般的には面積が大きくなると、その特徴が強調されるといわれており、鮮やかな色はより派手に、暗い色はより重く感じられます。」

(出典: 箱根町「箱根町景観色彩ガイドライン」)

面積効果の説明図。小さな色見本より、外壁のような大きな面積に塗ると色の特徴が強調され、鮮やかな色はより派手に、暗い色はより重く感じられやすい

つまり、手のひらサイズの色見本だけで即決するのではなく、できるだけ大きいサンプルで確認することが、仕上がりのイメージとのギャップを減らすことにつながります。色選び全体の進め方や、面積効果を踏まえた具体的な色の絞り込み方については外壁塗装の色の選び方で詳しく解説しています。

色見本を確認するときの実務的な注意点

3種類の色見本の特徴を踏まえたうえで、実際に確認するときは次の点を意識すると、仕上がりとのギャップを減らせます。

  • できるだけ大きいサンプルで見る: 手のひらサイズのチップしかない場合でも、可能であればA4サイズ以上の大きい見本板を業者に用意してもらいましょう。面積効果により、小さなチップでは実際の印象を把握しづらいためです。
  • 屋外の自然光で見る: 室内の照明の下で見る色と、屋外の太陽光の下で見る色は印象が異なります。実際に建物が建っている環境に近い屋外で確認するのがおすすめです。
  • 艶(つや)の有無もあわせて確認する: 同じ色でも、艶ありで見るか艶消しで見るかによって印象が変わって見えることがあります。艶の段階の呼び方はメーカー・商品によって異なるため、外壁塗装の艶あり・艶消しもあわせてご覧ください。
  • カラーシミュレーションは参考程度にとどめる: 画面上の色と実際の塗料の色は異なる場合があるため、最終決定の前には必ず紙や塗り板の色見本で確認しましょう。

色や艶の方向性が固まったら、複数の業者から相見積もりを取り、費用感は相場計算機で確認しておくと、その後の打ち合わせがスムーズに進みます。

まとめ

外壁塗装の色見本には、塗料メーカーの色見本帳・日塗工(日本塗料工業会)の塗料用標準色見本帳・カラーシミュレーションという3つの異なるツールがあります。それぞれの特徴を理解したうえで、最終的にはできるだけ大きいサンプルを屋外の自然光の下で、艶の有無もあわせて確認することが、仕上がりのイメージとのギャップを減らすポイントです。色選びの手順全体は外壁塗装の色の選び方、人気色の傾向は外壁塗装の人気色ランキングTOP10で紹介しています。費用の目安は相場計算機費用相場でご確認いただけます。

よくある質問

外壁塗装の色見本には、どんな種類がありますか?

主に3種類があります。塗料メーカー各社が発行する「メーカーの色見本帳(カタログ)」、日本塗料工業会が発行する業界共通の「日塗工の塗料用標準色見本帳」、そしてウェブ上で塗装後のイメージを確認できる「カラーシミュレーション」です。それぞれ特徴が異なるため、目的に応じて使い分けるとよいでしょう。

日塗工(にっとこう)の色見本帳とは何ですか?

日本塗料工業会(JPMA)が発行している「塗料用標準色見本帳」の通称です。1954年に初版が発行されて以来版を重ねており、最新の2024年P版は600色(新色13色を含む)を収録しています。色票番号で色を指定すれば、メーカーを問わず建築関係者の間で色を正確に伝えられる点が特徴です(出典: 日本塗料工業会公式サイト)。

カラーシミュレーションだけで色を決めても大丈夫ですか?

参考にはなりますが、画面上の色と実際の塗料の色は、モニターの発色などにより異なる場合があります。日本塗料工業会も自社のペイントカラー検索システムについて『色を再現することを目的としたものではなく、画面表示は実際の色とは異なります』と案内しています(出典: 日本塗料工業会公式サイト)。最終的には紙や塗り板の色見本もあわせて確認することをおすすめします。

屋根塗装の色見本でも、遮熱性能を確認できますか?

屋根用の遮熱塗料は、メーカーが色ごとの日射反射率や遮熱グレードを公式サイトで公開しています。たとえば日本ペイントの「サーモアイSi」では、クールホワイトが全日射反射率91.0%(近赤外反射率87.8%)、クールライトグレーが54.0%(同77.3%)、クールブラックが28.4%(同61.0%)と、色によって数値に差があります(出典: 日本ペイント公式サイト、2026-08-31確認)。一般に明るい色ほど日射反射率が高くなる傾向がありますが、これは製品ごとの実測値なので、比較する際は同じ製品・測定条件のものを見ることが大切です。

メーカーの色見本帳はどうやって入手できますか?

塗装を依頼している(または検討中の)業者を通じて借りられることが多いほか、メーカーが公式サイトで直接申し込みを受け付けている場合もあります。たとえば日本ペイントは公式サイトの申し込みフォームから色見本帳セット一式を無料で郵送しており、お一人様1セット限りと案内されています(出典: 日本ペイント公式サイト、2026-08-31確認)。日塗工の塗料用標準色見本帳は、日本塗料工業会の公式サイトから購入できます(税込3,960円、出典: 日本塗料工業会公式サイト)。

小さい色見本と実際の外壁で色の印象が違って見えるのはなぜですか?

「面積効果」と呼ばれる現象が関係していると考えられます。神奈川県箱根町の景観色彩ガイドラインでは『色彩が与える印象は面積の大小により変化します。一般的には面積が大きくなると、その特徴が強調されるといわれており、鮮やかな色はより派手に、暗い色はより重く感じられます』と説明されています(出典: 箱根町「箱根町景観色彩ガイドライン」)。色選びの手順全体については外壁塗装の色の選び方で詳しく解説しています。

色見本はどうやって確認すればいいですか?

手のひらサイズの小さなチップだけで判断せず、できるだけA4サイズなど大きめのサンプルを、実際の建物に近い屋外の自然光の下で確認することをおすすめします。艶(つや)の有無によっても見え方が変わるため、あわせて確認しておくとイメージのギャップを減らせます。艶の段階については外壁塗装の艶あり・艶消しで紹介しています。

出典

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