色を選ぶ
外壁塗装の色の選び方 — 面積効果・艶・汚れにくさで選ぶ手順
この記事は一次情報(官公庁・法令・メーカー公式情報)を確認のうえ作成していますが、専門家による監修は現在準備中です。監修体制については監修者についてのページをご確認ください。
この記事のポイント
- 色見本の小さな一片と、実際に外壁全体に塗った仕上がりでは色の印象が変わって見えることがある(面積効果)
- 艶(つや)は艶ありから艶消しまで段階的に選べるのが一般的だが、選べる幅や呼び方は塗料メーカー・商品によって異なる
- 白すぎる色・黒すぎる色は、それぞれ特有の汚れ方・色あせの見え方をしやすい
- 周囲の景観との調和も大切な観点。地域によっては色に関するルールがある場合もある
- 色見本はA4サイズなど大きめのもので、実際の外壁に近い環境(屋外・複数の時間帯)で確認するのがおすすめ
外壁塗装の色の選び方 — 面積効果・艶・汚れにくさで選ぶ手順
この記事の要点
- 色見本の小さな一片と、実際に外壁全体に塗った仕上がりでは、色の印象が変わって見えることがあります(面積効果)。
- 艶(つや)は艶ありから艶消しまで段階的に選べるのが一般的ですが、選べる幅や呼び方は塗料メーカー・商品によって異なります。
- 白すぎる色・黒すぎる色は、それぞれ特有の汚れ方・色あせの見え方をしやすいと言われています。
- 周囲の景観との調和も大切な観点です。地域によっては色に関するルールがある場合もあります。
- 色見本はA4サイズなど大きめのもので、実際の外壁に近い環境(屋外・複数の時間帯)で確認することをおすすめします。
色選びを進める基本的な流れ
外壁の色は、思い付きで1色に決めるより、次のような順番で絞り込んでいくと後悔しにくくなります。
- 方向性を決める: 建物のイメージ(落ち着いた印象にしたいか、明るい印象にしたいか)と、周囲の街並みとの調和をどの程度重視するかを考えます。
- 候補を2〜3色に絞る: 屋根・付帯部(雨樋や破風板など)との組み合わせも含めて候補を絞ります。
- 大きいサンプルで確認する: 手のひらサイズの色見本だけでなく、できるだけ大きいサンプル板や、自宅の写真に塗装後のイメージを重ねたシミュレーションで確認します。
- 艶(つや)を決める: 色が決まったら、艶の度合いを検討します。
- 最終確認をする: 晴れの日・曇りの日、朝・昼・夕方など、複数のタイミングで見え方を確認してから最終決定します。
この記事では、この流れの中でも特につまずきやすい「面積効果」「艶の選択」「汚れの目立ちにくさ」「周囲の景観との調和」「色見本の見方」について解説します。
面積効果 — 色見本と実際の外壁で印象が変わる理由
色を選ぶときに知っておきたいのが「面積効果」と呼ばれる現象です。神奈川県箱根町が公表している景観色彩ガイドラインでは、この点について次のように説明されています。
「色彩が与える印象は面積の大小により変化します。一般的には面積が大きくなると、その特徴が強調されるといわれており、鮮やかな色はより派手に、暗い色はより重く感じられます。」
(出典: 箱根町「箱根町景観色彩ガイドライン」)
つまり、手のひらサイズの色見本で「ちょうどいい」と感じた色でも、外壁全体という大きな面積に塗ると、想像より主張の強い色に見えたり、逆に薄い色はより白っぽく物足りなく感じられたりすることがあるということです。
この現象を踏まえると、色見本だけで即決せず、次のような工夫をすることが後悔を減らすことにつながります。
- 手のひらサイズのチップではなく、できるだけ大きいサンプル板を取り寄せる
- 業者に依頼して、自宅の外観写真に色を重ねたシミュレーション画像を作ってもらう
- 迷った場合は、色見本で見た印象より少しトーンを抑えた(淡くした)色も候補に入れてみる
艶(つや)の選択
塗料には、光沢の強い「艶あり」から、光沢を抑えた「艶消し(マット)」まで、段階的に選べる製品が多くあります。「艶あり」「7分艶」「5分艶」「3分艶」「艶消し」のように呼ばれることが多いのですが、選べる段階の幅や呼び方は塗料メーカー・商品によって異なります。たとえば、SK化研の「エスケープレミアムシリコン」は艶有り・半艶・3分艶・艶消しの4段階で展開されており、必ずしもどの商品も同じ5段階で選べるわけではありません(出典: SK化研 製品ページ)。艶の強さそのものの数値(グロス値など)も商品ごとに異なるため、検討している商品のカタログで確認することをおすすめします。
質感としては、艶があるほどツルッとした新築のような印象になりやすく、艶を抑えるほど落ち着いた・マットな印象になりやすいと言われています。どちらが優れているというものではなく、建物のデザインの好みに応じて選ぶポイントの一つと考えるとよいでしょう。
汚れの目立ちにくさ
外壁の色は、経年後の汚れの目立ち方にも関係します。白に近い色は、カビや雨だれによる黒っぽい汚れが目立ちやすく、逆に黒に近い色は、砂ぼこりや紫外線による色あせ・粉状化(チョーキング)が白っぽく目立ちやすい傾向があります。極端に明るい色・暗い色は、それぞれ違った形で汚れや劣化のサインが目に付きやすくなるため、中間的な落ち着いた色を選ぶことも一つの考え方です。塗膜の劣化サインそのものについては、 外壁の劣化サイン7つ で詳しく解説しています。
周囲の景観との調和
自分の好みだけでなく、周囲の街並みとの調和も色選びの大切な観点です。極端に彩度の高い(鮮やかな)色や、周囲の建物と大きく異なる色相を選ぶと、街並みから浮いた印象になることがあります。また、地域によっては景観計画・景観条例によって、建築物の色彩に関する基準が定められている場合もあります。よくある後悔パターンと、実際の自治体の基準の例については、 外壁塗装の色選びで失敗しないために で具体的に解説していますので、色を最終決定する前に一度目を通しておくことをおすすめします。
色見本の見方 — A4サイズで確認したい理由
色見本を確認するときは、次の2点を意識すると、実際の仕上がりとのギャップを減らせます。
- できるだけ大きいサンプルで見る: 前述の面積効果により、小さなチップでは実際の印象を把握しづらいためです。手のひらサイズのチップしかない場合でも、可能であればA4サイズ以上の大きいサンプル板を業者に用意してもらいましょう。
- 屋外の自然光・複数のタイミングで見る: 室内の照明の下で見る色と、屋外の太陽光の下で見る色は印象が異なります。また、同じ屋外でも晴れの日と曇りの日、朝・昼・夕方の光の当たり方によっても見え方は変わります。できれば実際に建物が建っている環境に近い場所で、複数回確認することをおすすめします。
これらを踏まえたうえで、艶の度合いや周囲との調和もあわせて総合的に判断すると、仕上がりのイメージと実際の色のギャップを減らすことができます。
まとめ
色選びは、面積効果・艶・汚れの目立ちにくさ・周囲との調和という複数の観点を押さえたうえで、大きいサンプルと複数のタイミングで確認するというプロセスを踏むことが大切です。具体的な後悔パターンや、色に関する地域のルールについては 色選びで失敗しないための記事 で、塗料のグレードによる特徴の違いは 塗料グレードの違い でそれぞれ解説しています。費用面の目安は 相場計算機 や 費用相場 でご確認いただけます。
よくある質問
色見本で選んだ色と、実際に外壁に塗ったときの色の印象が違って見えるのはなぜですか?
「面積効果」と呼ばれる現象が関係していると考えられます。一般的に、色は面積が大きくなるほどその特徴が強調されて見えると言われており、小さな色見本で見たときより、鮮やかな色はより鮮やかに、暗い色はより重く感じられることがあります。可能な範囲で大きいサンプルを使って確認することをおすすめします。
艶(つや)は、あり・なしのどちらを選べばいいですか?
どちらが優れているというものではなく、好みや建物のデザインによります。艶があるとツルッとした新築のような印象になりやすく、艶を抑えるほど落ち着いた印象になりやすいと言われています。選べる艶の段階や呼び方は塗料メーカー・商品によって異なるため、検討している商品のカタログで確認することをおすすめします。
汚れが目立ちにくい色はありますか?
白に近い色は黒っぽい汚れ(カビや雨だれ)が、黒に近い色は白っぽい汚れ(砂ぼこりや色あせによるムラ)が目立ちやすいと言われています。極端に明るい・暗い色を避け、中間的な落ち着いた色を選ぶことも一つの考え方です。
近所の家と色の系統がかぶらないか、事前に確認する方法はありますか?
周辺の街並みを実際に歩いて見て回ることに加え、業者にシミュレーション画像を作ってもらい複数案を比較する方法もあります。地域によっては景観計画・景観条例で色に関するルールがある場合もあるため、詳しくは<a href="/column/iro/gaiheki-iro-koukai/">色選びで失敗しないための記事</a>もあわせてご覧ください。
色見本はどのように確認すればいいですか?
手のひらサイズの小さなチップだけで判断せず、可能であればA4サイズなど大きめのサンプルを、実際の建物に近い屋外の自然光の下で、晴れの日・曇りの日など複数のタイミングで確認することをおすすめします。
出典
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