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外壁塗装をハウスメーカーに頼むと高い? 保証制度から見る本当の理由

この記事は、官公庁・法令・メーカー公式情報などの一次情報と出典を確認したうえで、塗装相場ナビ編集部が作成・更新しています。編集方針については運営ポリシーをご覧ください。

この記事のポイント

  • ハウスメーカーと地場業者の外壁塗装の価格差を、信頼できる一次データで比較した公的な調査・統計は見当たらなかった
  • 一方で、大手ハウスメーカー各社は住宅の長期保証制度を公式に定めており、保証を継続するには自社指定の点検・有償補修が条件になっている場合が多い
  • 積水ハウスは公式サイトで「当社以外の業者による増改築等」で設計基準に合致しなくなった場合、保証適用除外の対象になり得ると明記している
  • この保証の仕組みが、ハウスメーカーで建てた住宅の所有者が他社に頼みにくいと感じる実質的な理由の一つと考えられる
  • 自分の家がどの条件に当てはまるかは会社・契約時期によって異なるため、必ず自分の保証書・契約書面で確認する
契約書に署名する手元(イメージ)

※画像はイメージです(写真素材: Pexels)

「積水ハウスやヘーベルハウスで建てた家は、外壁塗装もハウスメーカーに頼まないといけないの?」「地場の塗装業者に頼んだら、実は安く済むのでは?」——ハウスメーカーで新築した住宅にお住まいの方から、こうした疑問をよく聞きます。この記事では、価格差そのものを裏付けるデータではなく、なぜハウスメーカーだと他社に頼みにくいと感じるのかを、各社が公式に定める住宅保証制度の仕組みから解説します。

この記事の要点

  • ハウスメーカーと地場業者の外壁塗装の価格差を、信頼できる一次データで比較した公的な調査・統計は見当たりませんでした。
  • 一方で、大手ハウスメーカー各社は住宅の長期保証制度を公式に定めており、保証を継続するには自社指定の点検・有償補修が条件になっている場合が多くあります。
  • 積水ハウスは公式サイトで「当社以外の業者による増改築等」で設計基準に合致しなくなった場合、保証適用除外の対象になり得ると明記しています。
  • この保証の仕組みが、ハウスメーカーで建てた住宅の所有者が他社に頼みにくいと感じる実質的な理由の一つと考えられます。
  • 自分の家がどの条件に当てはまるかは会社・契約時期によって異なるため、必ず自分の保証書・契約書面で確認しましょう。

まず正直にお伝えしたいこと: 価格差を示す確かなデータは見つかりませんでした

「ハウスメーカーは地場業者よりも◯%高い」という趣旨の記事をインターネット上で見かけることがありますが、当サイトで確認した範囲では、こうした数字の出どころとなる公的な統計・調査は見当たりませんでした。当サイトは「出典のない数値は掲載しない」という方針で運営しているため、この記事でも具体的な価格差の数字は示しません。

その代わりに、この記事ではなぜハウスメーカーだと他社に相談しにくいと感じるのかという、より本質的な疑問に、各社が公式に定めている住宅保証制度の仕組みから答えます。

ハウスメーカーの「長期保証制度」とは

大手ハウスメーカーの多くは、新築時に構造躯体や防水に関する長期保証(初期保証30年など)を提供しています。ただし、この保証をそのまま維持するには、多くの場合、定期的な点検と、必要と判断された箇所の有償の補修工事を受けることが前提になっています。

積水ハウスの例では、公式サイトで次のように説明されています。

「10年点検および20年点検を必ず受けてください」「10年・20年点検時に会社が必要と判断した補修工事(有償)を行うことが前提となります」(出典: 積水ハウス公式サイト「長期保証制度(永年保証)」)

積水ハウスの長期保証制度の仕組み。新築・保証開始(初期30年)、10年目点検・有償補修が前提、20年目点検・有償補修が前提、以降は有償点検・補修で10年ごとに延長

さらに、初期保証終了後についても「初期保証終了後でも必要な有料点検・有償工事を行うことで、建物がある限りいつまでも保証が延長できます」(出典: 積水ハウス公式サイト「ユートラスシステム」)とされており、有償のメンテナンスを続ける限り、保証を延長し続けられる仕組みになっています。

「他社に頼むと保証対象外」と明記する例も

ここが最も重要なポイントです。積水ハウスは公式サイトで、保証の適用除外となるケースについて、次のように明記しています。

「天災・事故による損傷や当社以外の業者による増改築などにより、当社の設計基準に合致しない状態にある場合は、保証の適用除外となります」(出典: 積水ハウス公式サイト「長期保証制度(永年保証)」)

つまり、自然災害や事故による損傷と並んで、「自社以外の業者が手を加えたこと」自体が、保証の対象外になり得る理由として明記されているのです。外壁塗装がこの規定に直接該当するかどうかはケースによりますが、少なくとも「他社に工事を頼むこと」が保証面でのリスクとして公式に位置づけられていることが分かります。

他のハウスメーカーはどうか

同様の条件は、他の大手ハウスメーカーの公式サイトにも見られます。ただし、積水ハウスほど「他社施工=適用除外」と直接的に書かれているわけではなく、「自社指定の有償メンテナンスを条件とする」という順方向の書き方が中心です。

主要ハウスメーカー4社の保証延長条件。積水ハウスは他社施工で保証適用除外の可能性、旭化成ホームズは当社指定の有償補修が条件、パナソニックホームズは当社点検の有料メンテナンスに限る、住友林業は自社実施のメンテナンスで最長60年保証
  • 旭化成ホームズ(ヘーベルハウス): 「構造耐力上主要な部分および、雨水の浸入を防止する部分については30年目以降の定期点検および当社が指定する有償補修を行うことで保証を継続します」(出典: 旭化成ホームズ公式サイト「長期保証・サポート」)
  • パナソニックホームズ: 「保証期間満了までの1年以内に、当社が点検のうえ、保証延長の条件となる有料メンテナンス工事を実施された場合に限り、保証を延長します」(出典: パナソニックホームズ公式サイト「保証について」)
  • 住友林業: 「『維持保全計画書』に基づくメンテナンス工事を当社で実施していただいた場合、構造躯体および防水を最長で60年間保証します」(出典: 住友林業公式サイト「アフターサービス」)

いずれも、保証を延長・継続するには自社(または自社指定業者)によるメンテナンスが条件とされている点は共通しています。なお、これらは各社が公式サイトで一般的に説明している内容であり、個別の契約内容は会社・商品・契約時期によって異なります。この記事で紹介した以外のハウスメーカーにも、同様の、あるいは異なる条件の保証制度があります。

下請け構造による価格差の説明には注意

「ハウスメーカーは下請け業者に工事を発注しているから中間マージンが乗って高い」という説明もよく見かけます。積水ハウスは新築工事の施工体制について「積水ハウスが100%出資するグループ会社の『積水ハウス建設』や指定工事店を中心とした組織による確実な施工体制」(出典: 積水ハウス公式サイト「施工体制」)と公式に説明していますが、これは新築時の施工体制についての説明であり、既存住宅の外壁塗装メンテナンスに同じ体制がそのまま当てはまるかどうかは、当サイトで確認できた範囲では明らかではありませんでした。「だから外壁塗装も下請けで割高になる」と断定するのは論理の飛躍になるため、この記事では扱いません。

実務的な考え方: まず自分の保証書を確認する

ここまで見てきたとおり、ハウスメーカーで建てた住宅の外壁塗装を検討する際は、価格の比較よりも先に、自分の住宅の保証がどういう条件になっているかを確認することが実務的には重要です。

  1. 保証書・契約書面を確認する: 保証継続の条件、他社施工に関する規定があるかを確認します。
  2. 不明な点はハウスメーカーに直接問い合わせる: 「外壁塗装を他社に依頼した場合、保証にどう影響するか」を具体的に確認しましょう。
  3. 保証期間・延長の有無を踏まえて判断する: 初期保証期間内で、今後も延長を考えている場合は、保証への影響を踏まえて検討します。すでに保証期間が終了し、延長メンテナンスも受けていない場合は、選択肢が広がる可能性があります。

保証の条件を確認したうえで、地場業者を含めて比較検討したい場合は、複数社から相見積もりを取ることになります。相見積もりの具体的な依頼方法は外壁塗装の見積もりの取り方で解説しています。

まとめ

  • ハウスメーカーと地場業者の外壁塗装の価格差そのものを裏付ける一次データは見当たらなかった
  • 大手ハウスメーカー各社は、保証継続の条件として自社指定の有償点検・補修を定めているのが一般的
  • 積水ハウスは「当社以外の業者による増改築等」を保証適用除外の理由として公式に明記している
  • 他社に頼むとどうなるかは会社・契約時期によって異なるため、必ず自分の保証書・契約書面で確認するか、ハウスメーカーに直接問い合わせる
  • 保証の条件を確認したうえで比較検討したい場合は、見積もりの取り方を参考に相見積もりを取ることもできる

よくある質問

ハウスメーカーの外壁塗装は、地場業者より本当に高いのですか?

当サイトで確認できた範囲では、両者の価格差を裏付ける信頼できる一次データ(公的な統計や比較調査)は見当たりませんでした。「◯%高い」といった具体的な数字を掲げる記事も見かけますが、出典を確認できないため、当サイトでは断定的な数字を示していません。

なぜハウスメーカーだと他社に頼みにくいと感じるのですか?

大手ハウスメーカー各社が公式に定める住宅の長期保証制度が関係しています。多くの制度で、保証を継続するには自社指定の点検・有償補修が条件とされており、積水ハウスは「当社以外の業者による増改築等」で設計基準に合致しなくなった場合に保証適用除外の対象になり得ると公式サイトで明記しています。

外壁塗装を他社に頼むと、保証は必ず切れますか?

会社によって規定の表現が異なり、この記事で紹介した4社の中でも「他社施工が直接の適用除外事由」と明記しているのは積水ハウスの例です。他の3社は「自社指定の有償補修」を延長条件とする書き方にとどまっています。ご自身の保証内容は会社・契約時期によって異なるため、必ずお手元の保証書・契約書面で確認するか、ハウスメーカーに直接問い合わせることをおすすめします。

保証期間が終わっていれば、自由に業者を選べますか?

初期保証期間が満了し、有償の延長メンテナンスも受けていない場合は、保証継続を理由に業者が制限される場面は少なくなると考えられます。ただし建物の状態によって推奨される工法が異なることもあるため、複数の業者に相談したうえで判断するとよいでしょう。

ハウスメーカーで建てた家でも、相見積もりは取れますか?

はい。保証の条件を確認したうえで、地場業者を含めて相見積もりを取ること自体は可能です。相見積もりの依頼方法は外壁塗装の見積もりの取り方で解説しています。

出典

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