塗り替え時期を見極める
外壁塗装は何年で塗り替える? 時期の見極め方
この記事は一次情報(官公庁・法令・メーカー公式情報)を確認のうえ作成していますが、専門家による監修は現在準備中です。監修体制については監修者についてのページをご確認ください。
この記事のポイント
- 塗り替え時期の判断は、年数の目安と実際の劣化サインの両方を確認するのが基本
- 塗料グレードごとの期待耐用年数はメーカー公式値で商品差があり、シリコン系は13〜16年、フッ素系は12〜20年、無機系は20〜28年程度という例がある(いずれもメーカー公表の参考値)
- メーカーが示す年数は促進耐候性試験に基づく期待値であり、実際の耐用年数を保証するものではない
- 立地条件(日当たり・潮風・雨の当たり方等)によって劣化の進み方は変わる
- 年数の目安が近づいたら、または劣化サインが出たら、複数の業者に診断・見積もりを依頼して比較する
外壁塗装は何年で塗り替える? 時期の見極め方
この記事の要点
- 塗り替え時期の判断は、年数の目安と実際の劣化サインの両方を確認するのが基本です。
- 塗料グレードごとの期待耐用年数はメーカー公式値で商品差があり、シリコン系は13〜16年、フッ素系は12〜20年、無機系は20〜28年程度という例があります(いずれもメーカー公表の参考値です)。
- メーカーが示す年数は促進耐候性試験に基づく期待値であり、実際の耐用年数を保証するものではありません。
- 立地条件(日当たり・潮風・雨の当たり方等)によって劣化の進み方は変わります。
- 年数の目安が近づいたら、または劣化サインが出たら、複数の業者に診断・見積もりを依頼して比較することをおすすめします。
「築○年」だけで判断しないほうがいい理由
「築10年が塗り替えの目安」といった案内をよく見かけますが、実際の劣化の進み方は、使われている塗料のグレードや建物の立地条件によって大きく変わります。年数はあくまで大まかな目安のひとつであり、実際に外壁を見て・触って確認した劣化サインとあわせて判断することが、後悔しない塗り替えにつながります。劣化サインの詳しいチェック方法は 外壁の劣化サイン7つ で解説していますので、この記事とあわせてご覧ください。
塗料グレード別の期待耐用年数(メーカー公表値)
外壁塗装で使われる塗料は、主成分となる樹脂の種類によってグレードが分かれており、一般にシリコン系→ラジカル制御型(ラジカル系)→フッ素系→無機系の順で耐候性が高いとされています。各メーカーが公式に公表している期待耐用年数の例は、次のとおりです。
- シリコン系: SK化研「エスケープレミアムシリコン」は期待耐用年数14〜16年、アステックペイント「シリコンREVO1000」は13〜16年と公表しています。
- フッ素系: アステックペイント「フッ素REVO1000」は期待耐用年数16〜20年、関西ペイント「CERA M FUSSO(セラMフッソ)」は公式カタログのポジショニング図でフッ素樹脂塗料を12〜15年の区分に位置づけています。
- 無機系: アステックペイント「無機REVO1000-IR」は期待耐用年数20〜22年、同社の別製品「超低汚染リファイン500無機-IR」は25〜28年と公表しています。
(出典: 各社製品ページ・カタログ)
このように、同じグレード名であってもメーカー・商品によって公表値に差があります。「◯◯系だから何年」と単純に丸めず、検討している商品の公式な情報を確認することが大切です。なお、ラジカル制御型(ラジカル系)については、独立した具体的な年数を公式に公表しているメーカーは見当たらず、「シリコンより耐候性が高く、フッ素より下」という相対的な位置づけの説明にとどまっています。グレードごとの特徴や耐候性の位置づけについては 塗料グレードの違い — シリコン/ラジカル/フッ素/無機 でさらに詳しく解説しています。
これらの年数は、多くの場合「促進耐候性試験」というキセノンランプ等を使った室内試験に基づく期待値です。たとえばSK化研は「期待耐用年数は、次の塗り替え時期の目安です。地域、立地条件、方角等により異なりますので、参考値としてお考えください」と、アステックペイントも「あくまで試験環境下における推測値であり、耐候性を保証するものではありません」と、それぞれ留保をつけています(出典: 各社製品ページ)。実際の年数は建物の立地条件や施工方法で変わるため、メーカー自身が「参考値」と位置づけている点を踏まえて読むことが大切です。
劣化サインも必ずあわせて確認する
年数の目安が近づいていなくても、次のようなサインが出ている場合は、塗り替えを検討する材料になります。
- チョーキング(白亜化): 外壁を手でこすると白い粉が付く状態。塗膜の防水機能が低下し始めているサインとされています。
- ひび割れ(クラック): 塗膜表面だけの軽微なものと、下地まで達する構造的なものがあります。
- 塗膜の剥がれ・膨れ、色あせ、コーキングの劣化 なども代表的なサインです。
これらのサインの詳しい見分け方、および「まだ塗り替えを急がなくてよいケース」については 外壁の劣化サイン7つ で具体的に解説しています。年数の目安と実際のサインの両方を見比べることで、判断の精度が上がります。
立地条件によって劣化のペースは変わる
同じグレードの塗料を使っていても、建物の立地条件によって劣化の進み方には差が出ます。たとえば、日当たりが特に強い面は紫外線による劣化が進みやすく、海に近く潮風が当たりやすい立地では、塩害による影響を受けやすいと言われています。また、雨が直接当たりやすい面と、軒下などで雨が当たりにくい面とでは、劣化の進み方に差が出ることもあります。年数の目安はあくまで平均的な条件を前提にしたものであるため、自分の建物の立地条件も踏まえて考えることが大切です。
判断に迷ったら、複数の業者に相談する
年数の目安が近づいてきた場合や、劣化サインが気になる場合は、1社だけの診断で判断せず、複数の業者に点検・見積もりを依頼し、指摘内容を比較することをおすすめします。特に、訪問してきた業者が無料点検を理由に「今すぐ塗り替えないと大変なことになる」などと強く不安をあおり、その場での契約を迫ってくるケースには注意が必要です。こうした手口については 訪問営業が来た時のチェックリスト でも解説しています。まずは自分の目で劣化サインの有無を確認し、その場で即決しないことが基本です。
まとめ
塗り替え時期は、塗料グレード別の期待耐用年数という目安と、実際の劣化サインという両方の視点で見極めることが大切です。年数はメーカー公表の参考値であり、立地条件によって変わることも踏まえておきましょう。グレードごとの詳しい特徴は 塗料グレードの違い 、劣化サインの詳しいチェック方法は 外壁の劣化サイン7つ をご覧ください。費用の目安は 相場計算機 や 費用相場 でご確認いただけます。
よくある質問
外壁塗装は築何年・塗装後何年で塗り替えるべきですか?
年数だけで一律に判断するのではなく、実際に劣化のサインが出ているかどうかもあわせて確認することをおすすめします。塗料グレードごとの期待耐用年数の目安はメーカーが公表していますが、あくまで参考値です。
塗料のグレードによって塗り替え時期の目安はどう変わりますか?
メーカー公式値の例では、シリコン系は13〜16年程度、フッ素系は12〜20年程度、無機系は20〜28年程度とされていますが、同じグレードでも商品によって差があります。詳しくは<a href="/column/tosou-kiso/toryo-grade-chigai/">塗料グレードの違い</a>で解説しています。
メーカーが公表している耐用年数は、そのまま信じてよいですか?
多くは促進耐候性試験という室内試験に基づく期待値・参考値です。実際の耐用年数は立地条件や施工方法によって変わるため、メーカー自身も「参考値としてお考えください」といった留保をつけています。
年数の目安より早く劣化することはありますか?
あります。日当たりが強い面、潮風が当たりやすい沿岸部、雨が直接当たりやすい面などでは、劣化が早まる場合があります。年数の目安だけに頼らず、実際の外壁の状態も確認することが大切です。
塗り替え時期が近づいてきたら、まず何をすればいいですか?
チョーキングやひび割れなど、自分で確認できる劣化サインをチェックしたうえで、複数の業者に診断・見積もりを依頼して内容を比較することをおすすめします。訪問業者にその場で急かされても、即決しないようにしましょう。
出典
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